https://news.yahoo.co.jp/articles/d4274a3b9ab2ade82a3d128735b5900d371f6590?page=1
共産党の次期委員長に決まった田村智子参院議員が18日の党大会で、党首公選制導入を著書などで訴えた党員の除名処分に異を唱えた出席者について、「姿勢に根本的な問題があることを厳しく指摘する」と糾弾する場面があった。異論に厳しい党の体質が改めて浮き彫りとなったほか、指導部による上意下達の独裁を可能にするとも批判される組織原則「民主集中制」の維持も明言した。田村氏の主な発言は次の通り。
「この大会の討論の中で、元党員の除名処分について、『問題は出版したことより除名処分ではないか』、つまり、除名処分を行ったこと自体が問題だとする意見が出された」
「この意見に対して、代議員・評議員から、処分を受けた元党員の言動は党の綱領と規約の根幹を否定し、党の変質を狙った、明らかな攻撃であったこと。メディアを利用して地方選挙の前に攻撃をしかけたのは、元党員の側であること。わが党は異論を許さない党などでは決してないことなどが、この攻撃を打ち破る論戦を懸命に展開した経験に立って発言された」
「除名処分が規約に基づく当然の対応であったことは、すでに山下(芳生)副委員長から再審査請求の審査内容として明確に報告され、再審査請求を却下することに異議を唱える者はなく、党大会で承認を得たことは、党の最高決定機関による党への妨害者・攪乱(かくらん)者への断固とした回答を示したものとして重要だ(拍手)」
「党大会での発言は一般的に自由であり、自由な発言を保証している。しかし、この発言者の発言内容は極めて重大だ。私は『除名処分を行ったことが問題』という発言を行った発言者について、まず、発言者の姿勢に根本的な問題があることを厳しく指摘する」
■党員としての主体性欠く
「発言者は『問題は出版したことより除名処分ではないか』と発言しながら、除名処分のどこが問題なのかを何も示していない。発言者は、元党員が綱領と規約にどのような攻撃を行ったかを検証することも、公表している党の主張・見解の何が問題なのかも何一つ具体的に指摘していない。発言者が述べたのは、ただ、『党外の人がこう言っている』ということだけだ。党外の人が言っていることのみをもって処分が問題と断じるのは、あまりにも党員としての主体性を欠き、誠実さを欠く発言だと言わなければならない」
「発言者は、(旧)希望の党の小池百合子氏の『排除』発言を持ち出して、『あの時国民が感じた失意が、今、私たち共産党に向けられていると認識すべき』とまで発言した。反共分裂主義によって野党共闘を破壊した大逆流と並べて党の対応を批判するというのは、全く節度を欠いた乱暴な発言と言うほかありません(拍手)」