長時間の介護が必要な難病患者が、インターネットの匿名掲示板「5ちゃんねる」で誹謗(ひぼう)中傷されたとして、投稿した男性に約190万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が24日、前橋地裁であった。田中芳樹裁判長は「社会通念上許される限度を超える侮辱で、障害者を差別するヘイトスピーチにあたる」として60万円の賠償を命じた。

判決などによると、前橋市の兵藤一晶さん(48)は難病のため、左手以外を動かせず、日常生活で介助が欠かせない。1日24時間の訪問介護を求めて起こした別の訴訟をめぐり、愛知県安城市の男性が、匿名掲示板に「生かしておく理由が無いなあ 一思いに殺してやれよ」と投稿した。

 判決は、男性の投稿によって、兵藤さんの生存意義や人格的利益が否定され、名誉感情が侵害されたと認めた。

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