２８日午前、埼玉県本庄市にイノシシが現れ、畑などにいた男女４人が次々にかまれるなどして、このうち１人が重傷とみられます。
これまでのところ捕獲されておらず、警察は見かけても近づかないよう呼びかけています。
２８日午前９時半ごろ、埼玉県本庄市児玉町小平で「男性がイノシシに襲われてけがをしている」と消防に通報がありました。
警察によりますと、道路を歩いていた６９歳の男性が正面から突っ込んできたイノシシとぶつかり転んだ際にポールに顔をぶつけたということです。
その後、１キロ余り離れた工場の付近にいた５３歳の女性が右肩をかまれました。
さらに１キロほど離れた児玉町秋山では、自宅の庭にいた８１歳の男性が右足のふくらはぎを、畑で作業をしていた６３歳の男性が右足をそれぞれかまれました。
４人のうち８１歳の男性は出血がひどく、搬送された際、意識がもうろうとしていて重傷とみられ、そのほかの３人は軽傷だということです。
警察によりますと、４人がかまれるなどしたのは午前９時半ごろから１時間の間で、目撃情報などから体長１メートルほどの同じイノシシによるものとみています。
本庄市の猟友会が捜索していますがいまのところ捕獲できおらず、警察はイノシシを見かけても近づかないよう呼びかけています。
また、２９日は現場に近い小学校の登校時間に警察官を出して警戒にあたる方針です。
本庄市児玉町は本庄市の南部に位置し、畑の中に住宅がある地域です。
最初にイノシシが現れたのは午前９時半ごろのことでした。
６９歳の男性が県道を歩いていたところイノシシが正面から突っ込んできて転倒し、転んだ際にポールに顔をぶつけたということです。
その後、午前１０時ごろ最初の現場から１キロ余り離れた近くの工場の敷地内で５３歳の女性が後ろから覆いかぶさるようにイノシシに襲われ、右肩をかまれました。
２人は軽傷で、イノシシはその後１キロほど離れた児玉町秋山でに移動したとみられます。
午前１０時すぎ、自宅の庭にいた８１歳の男性が突然、右足のふくらはぎをかまれ重傷とみられます。
さらに午前１０時半ごろ、近くの畑で作業をしていた６３歳の男性が右足をかまれ軽傷です。
その後、イノシシは東隣の美里町方面へ逃げたということです。
警察によりますと、本庄市児玉町ではこのところ、イノシシによるけが人などの情報はありませんでしたが、今月１９日、児玉町内を通る国道２５４号線では、イノシシの死骸が見つかっていて、車と衝突したとみられています。
道路上でイノシシに襲われけがをした６０代の男性に話しを聞くことができました。
男性がイノシシに遭遇したのは午前９時すぎ。
散歩から帰ってきたところでした。
男性は「振り向いたら１０メートルほどの距離にイノシシがいました。『やばいな』と思っていたら、こちらに突っ込んできて前からはよけましたが、気がついたら、あおむけに倒れていました。その瞬間は記憶がないが、ズボンのももの後ろが破れていたので後ろから突進されたんだと思います」と話していました。
車で通りがかった人が救急車を呼び搬送された病院で額付近を数針ぬいました。
男性は「これまでもこの辺りでイノシシを見たことは何度かあるが、体長１メートルほどで結構ずんぐり太っていてこれほど大きいものは見たことなかったのでびっくりしました」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/20240128/1100018162.html
