11月の米大統領選に絡み、前回大統領選でバイデン大統領を支持した人気歌手テイラー・スウィフトさんが、党派対立に巻き込まれている。
米プロフットボールNFLの試合でスウィフトさんの交際相手が所属するチームが勝ったことについて、共和党のトランプ前大統領の支持層は、民主党が試合を不正に操作したとする陰謀論を展開。一方、民主党のバイデン陣営はスウィフトさんの支持を期待していると報じられた。
「スーパーボウルが不正に操作されていると、これほど確信したことはない」。1月28日、NFLプレーオフの試合後、トランプ氏の支持層から交流サイト(SNS)にこうした根拠のない投稿が相次いだ。
試合はスウィフトさんと交際するトラビス・ケルシー選手所属の強豪チーフスが勝利し、NFL王者を決めるスーパーボウルに進出。投稿の多くは、スーパーボウルの場でスウィフトさんにバイデン氏支持を表明させるため、民主党が試合を操ったとする主張だ。
スウィフトさんは前回2020年大統領選でバイデン氏を支持。2023年9月にはインスタグラムで選挙に行こうと呼びかけ、3万5000人以上が投票に必要な有権者登録を行ったとされる。米議会専門紙ヒルは「陰謀論はスウィフトさんの影響力に対する恐れの表れだ」と指摘する。
ニューヨーク・タイムズ紙は29日、バイデン氏陣営がスウィフトさんの支持を期待していると報道。支持率が低迷する中、スウィフトさんの人気にあやかる算段とみられる。米誌ニューズウィークなどが有権者1500人に実施した最新の世論調査によると、回答者の18%が次の大統領選でスウィフトさんが支持する候補に投票すると答えた。
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