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パチンコホール「ガイア」倒産、老舗メーカー「西陣」廃業…。2023年波乱のパチンコ業界を振り返る
私事で申し訳ありませんが、一昨年の暮れから実家があった静岡に頻繁に戻っております。実家が「あった」と書いているのは今年の夏に解体したからなんですが……。まだやらなければならないことは多々ありますが、それでもヒマな時間はあるもので、そんな時には近場のホールへ
そこは40年前にも通っていたところで、上階にはボーリング場も併設されている、昭和のレジャーブームでできたようなパチンコ店です。駅前でも幹線道路沿いでもない、立地的にはどうなのかというホールですけど、確かに40年前にはそれなりにお客さんがいた記憶がありました。
でも今は驚くくらいにガラガラ。スマスロもスマパチも導入しておらず、きっともうすぐ休業してしまうんだろうなと思っていたら、今年の9月いっぱいで休業するという告知が……。ボーリング場も同様で、儲かっていないことに加えて建物の老巧化がその理由になるかと思いますが、パチンコを覚えたばかりの頃に通ったホールだけにそれなりに思い出深く、きっと同じように寂しさを感じている人もいることでしょう。
業界に衝撃を与えたガイアの倒産
ホールの休廃業ラッシュは相変わらずですが、今年は特に老舗と呼ばれるところがギブアップしたような印象があります。都内、山手線の大塚駅前にある「ひょうたん島」もかなりの老舗で、その名前のインパクトに上京したばかりの筆者は一発で存在を覚えたものです。ライターとして仕事をさせていただいた出版社も近くにあり、頻繁にではないものの通っておりました。
そんな思い入れがあるホールの休廃業は本当に残念ですが、世間的にも話題になったガイアの倒産は、やっぱりというか、やっとというか……。でもきっとそれを寂しく思っている人もいると思いますし、そういう意味では民事再生でまだ事業を継続しているのは不幸中の幸いかもしれません。
ただ再建中のホールで遊んでみようとは……。もしかしたら再生するために頑張って客をつけようとしているかもしれませんが、どうなんでしょうか。パチンコ・パチスロファンなんて単純なもので、評判がイマイチだとしても「出している」なんて聞いたらついつい足が向いてしまうものですから。
老舗パチンコメーカー西陣の廃業
そんな業界から撤退しているのは、ホールだけではありません。まずは民事再生というプロセスを吹っ飛ばし、いきなり今年の春に廃業を決定したのが老舗パチンコメーカーの西陣です。こちらも筆者がパチンコを覚えた40年ほど前には間違いなくトップメーカーで、当時の主流だった羽根モノにおいては名機しかないというくらい。その後も連チャンデジパチで数々のヒットを飛ばし、CR機でも花満開が大ヒットしてプリペイドカードの普及に大きく貢献したのは昭和世代のパチンコファンなら誰もが知ることです。
赤字が膨らむ前に撤退するのも賢明な判断
でも、ここしばらくはトレンドからちょっとズレた機種が多く、それでいてトレンドを追いかけたであろう機種でも追いついていないようなものばかり。まことしやかに西陣は新機種が売れなくても特許で食べていけるから……なんて話もありましたが、仮にそうだとしたら創業者一族(※メーカーのほとんどは、規模の大小はあっても家業であり個人商店的な経営体制です)が、それで今後も食べていけばいい話。売れない機械を作る必要なんてありませんし、いろいろなマイナス面が膨らむ前に綺麗に事業を終わらせるというのは賢明な考えかと思います。
実際、休廃業するホールにはそういう考えのオーナーも少なくないようで、自社ビルで自らホールを経営するよりもテナント貸しした方が儲かる時代ですから、赤字が積み重なる前にきっぱり止めるという決断も致し方ないでしょう。ましてや建物が老巧化しているとしたら、新たに立て替えてまでホールをやるメリットもないですし。
スマスロ北斗の拳はまさに救世主
ファン人口もなかなか上向かず、ホール軒数もどんどん減り続けた2023年。なんとか明るい話題を探すとしたら、スマスロの登場でパチスロ人気が復活したことになりますか。特に春に登場した「スマスロ北斗の拳」は、ホールから足が遠ざかって久しい友人から「どうなの?」なんて聞かれるほど。あくまで強いホール限定ですが確実にパチスロは盛り上がっていますし、来年もさまざまなタイプのスマスロが登場してくれば、きっと頑張ってくれるはず