山本巧次郎被告(24)は2022年8月、堺市のマンションで、元交際相手で大学生の大田夏瑚さん(当時20歳)の両足などを包丁で刺し、4階のベランダから飛び降りさせてけがをさせた上、路上で倒れていた大田さんの胸を複数回刺して殺害した罪に問われている。 これまでの裁判で山本被告は起訴内容を認めたものの、弁護側は「精神疾患で殺意も責任能力もなかった」無罪を主張していた。5日の裁判で検察側は、「被害者の傷の一部は背中に達するなど、強固な殺意に基づくもので、事件直後には警察官に自身が殺したと説明するなど責任能力は完全だった」と指摘し、山本被告に懲役20年を求刑した。

また被害者参加制度を利用した大田さんの遺族は、「胸を何度もめった刺しにされるというむごたらしい方法で殺害され、被害者家族の生活が元に戻ることはない」などと述べ、死刑を求めた。

https://www.fnn.jp/articles/-/653045