2022年に創立100年を迎えた党の歴史の中で、府内外に存在感を示してきた「京都の共産党」。戦後の革新府・市政 終焉しゅうえん 後も批判票の受け皿になり、府内の党員数は約1万5000人と、自民府連の党員・党友と同規模を誇る。

 だが、近年は世代交代が進み、勢力に陰りも見える。

 国政選では全国レベルで行われた野党共闘が府内では実らず、知事選でも推薦候補が非共産陣営の壁に阻まれてきた。

 昨年4月の府議選は3議席減、市議選では要になっていたベテラン市議を含む4議席を失い、第2会派から転落した。

 推薦候補が現職の門川大作(73)と争った4回の市長選では、村山を含む4新人が立った08年に951票差まで迫った。だが、その後は一騎打ちの12年で3万1794票差、3人が争った16年は12万5426票差、福山が門川、村山と争った前回20年は4万9022票差で敗れた。

 18年知事選で共産、20年市長選で共産、れいわ新選組の推薦を受けた福山は今回、「より幅広い支援を目指す」として政党の推薦を受けずに出馬する。共産の推薦見送りは20年ぶり。党関係者は「これまであと1歩、2歩足りなかった。今回も全力で応援することに変わりはなく、推薦見送りという歴史的決断がプラスに働くようにしなければいけない」と自らに言い聞かせる。

https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/news/20240119-OYO1T50006/