浮遊惑星、銀河系に1兆個以上か 地球質量の世界2例目候補も発見

他の星の周りを回ることなく、自由に浮遊する惑星の候補を大阪大学やNASAなどの研究チームが発見した。ニュージーランドでの9年間の観測による成果で、6個見つかり、そのうちの一つは地球の質量ほどの天体だった。これは世界で2例目という。

 研究チームは、天体の重力場による空間のゆがみのために背後の遠くにある星が明るく見える「重力マイクロレンズ現象」を利用して観測した。非常にまれな現象で、100万個の星を見ても1カ月に1個程度しか起きず、浮遊惑星によるものはそのうち0・1%ほどしかないため、9年を要したという。

 結果的に浮遊惑星候補は6個見つかった。また、統計的な解析により、浮遊惑星は恒星1個に対し、20個程度存在し、銀河系全体では1兆個以上と見積もられることがわかった。地球の10倍以上の質量の惑星では恒星の周りを回るものが多い一方、それ以下の軽い惑星では浮遊惑星の方が多いことも判明した。

https://www.asahi.com/articles/ASR87554WR87PLBJ001.html