「放出計画に大きな疑問符」 福島原発の汚染水漏れで中国外務省
北京=林望
2024/2/8 19:00

 東京電力福島第一原発の汚染水浄化装置から放射性物質を含む水が漏れた問題を受け、中国外務省の汪文斌副報道局長は8日の定例会見で、「30年に及ぶ日本の海洋放出計画で安全性が確保されるのか、大きな疑問符を付けざるをえない」と批判した。

 東電は7日、浄化装置から推計5・5トンの水が漏れ、ガンマ線を出す放射性物質の総量は220億ベクレルと発表した。海への流出など外部への影響は確認されていないとしているが、漏れた水がしみこんだ可能性のある建屋外の土壌を回収するとした。

 汪氏は今回のトラブルが「管理の混乱など、東京電力が抱える問題が解決できていないことを示すものだ」とし、「日本側は国際社会の懸念に厳粛に向き合うべきだ」と主張。「周辺国など利害関係国が実質的に参画する形での、独立して長期的な国際モニタリングの仕組みを立ち上げるべきだ」と改めて要求した。

 中国は原発処理水の海洋放出に対し、日本の水産物の実質禁輸に踏み切るなど強く反対している。昨年11月の日中首脳会談では、事態の打開に向けて専門家レベルでの議論を始めることで合意した。(北京=林望)

https://www.asahi.com/sp/articles/ASS2862XLS28UHBI025.html

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