ドブネズミの苦情が増えている東京都千代田区は1月から、繁華街の飲食店でネズミが嫌うとされるハーブの香りがするごみ袋を試験導入している。

 全国的にも珍しい取り組みといい、効果があれば区は導入地域を広げたい考えだ。

 千代田区では、2018年度まで年平均50件ほどだった苦情が19~22年度は200件前後に急増。担当者は「生ごみの管理が不十分な飲食店の存在や、カラスや猫など天敵の減少が原因では」と推測するが、詳しく突き止められていない。ただ苦情は増える一方で、23年度は400件を超える見込み。区は本格的に対策に乗り出すことにした。

 区内の繁華街の一つ、JR神田駅前の鍛治町2丁目では、昨年夏から秋にかけ、ごみ出しルールの徹底や清掃強化により、ネズミを一定数減らすことに成功。再繁殖を防ぐため区は廃棄物処理業者8社で構成する東京クリーンリサイクル協会(東京都中央区)と協定を結び、ハーブ入りごみ袋の効果を検証するモデル事業を始めた。

 袋は協会が独自に開発。ミントなど複数のハーブの香料が練り込まれ、人間でも香りが分かる。まずは4飲食店に使ってもらい、ごみ収集時に協会加盟の業者がネズミにかじられていないかを確認している。協会担当者は「1カ月が経過するが、今のところ被害は確認されていない」と話す。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/bfb396fa0e9f089feaf91e3968f59bed1351360c