予備知識として「日本書紀」の構造

音韻学を使った研究によると書紀はα群とβ群に分けられる
α群は元嘉暦(編纂時よりも古い時代の暦、百済で使用されていた)を使用し、
β群には儀鳳暦(唐代に用いられて暦、すなわち編纂時のもの)が使用されているという違いがある
また、β群は、正格漢文には見られない、日本語の発想に基づく漢文の誤用や奇用の倭習(なんちゃって漢文)を多用している

実は、神話部分から雄略の前までと、推古・舒明紀はこのなんちゃって漢文で書かれており
孝徳・斉明紀はα群に属するものの、この倭習(なんちゃって漢文)で書かれた部分が存在しており、
この部分に関しては後世による改ざん加筆の痕跡ではないかと疑われているのである

以上