モディ首相の「聖なるインド」構想、宗教的少数者が疎外される恐れ
https://www.cnn.co.jp/world/35215121.html

モディ氏の「聖なるインド」構想は、近代インド建国の人々が思い描いた思想とは程遠い。権力を握って10年あまり、ヒンドゥー教ナショナリズムの方針を追求するモディ氏は宗教的文言で武装し、数あるインドの宗教的マイノリティー(少数者)のうち数百万人を孤立させてきた。

「これは100年にわたって行われてきた政治プロジェクトの頂点であると同時に、インドの新たな出発期でもある。もはや世俗的な共和国ではない」と語るのは、ニューデリーの政策研究センターで上級研究員を務める政治学者ジル・ベルニエ氏だ。

「インドは事実上ヒンドゥー教国家となり、ヒンドゥー教を象徴する国内建造物の建設は国家の手に委ねられた。そこでは国家元首は首相であると同時に、最高司祭者として国を統治する」(ベルニエ氏)