名古屋市教育委員会は11日、教員の人事を担当する教職員課が毎年、校長会など多数の教員団体から金品を受け取っていたと明らかにした。各団体が校長などに推薦する教員の名簿とともに渡されていたという。長年の慣習で、例年計200万円超に上るとみられる。

 市教委によると、市内には校長会や教科ごとの研究会など80以上の団体があり、教職員課は毎年夏頃、複数の団体からそれぞれ5000~3万円程度の現金や商品券を受け取っていた。帳簿のようなものもあり、今年度は少なくとも40団体から渡されたとしている。

 市教委は昨年12月に事態を把握した。市教委の聞き取りに、同課職員は金品授受による人事への影響を否定した上で「陣中見舞いや激励として受け取っていた」と説明。人事業務の際の飲食代などに使ったという。

 河村たかし市長は報道陣に対し、「とんでもないことだ。金品が人事に反映されたと思われても仕方がない。徹底的に真相を究明する」と強調。調査チームを設置し、今年度内に中間報告をまとめる考えを示した。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20240211-OYT1T50069/