大阪府門真市で2年前、中学3年の男子生徒が自殺した問題で、市の第三者委員会が、計62件をいじめと認定したことがMBSの取材でわかりました。

 その中には、当該男子生徒が含まれないSNSグループの中で、同級生らがやり取りした暴言も「いじめ」とされ、極めて異例の認定と言えます。

 大阪府門真市立の中学校に通っていた、当時3年の男子生徒は2022年、自ら命を絶ち、市は「いじめを受けていた疑いがある」として第三者委員会を設置していました。

 関係者によりますと、第三者委員会は去年12月に報告書をとりまとめ、その中で実際に受けた『仲間外れ』など、62件をいじめと認定したということです。

 今回の報告書が特徴的なのは、認定されたいじめの中に、生徒自身が”知り得なかった”と思われるSNSのやり取りが多く含まれていたこと。

 報告書は、男子生徒が含まれていないLINEグループの中で、同級生らがやりとりした「一生ついてくる」「金魚のフン」などの暴言を、「存在を認識していれば心身の苦痛を感じると認められる」として、いじめ認定しました。

 https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/997407

また、男子生徒のSNSに、『匿名』で書き込まれた誹謗中傷も、いじめと認定しました。

 第三者委員会は、「SNS上のいじめ被害は発見しにくく、エスカレートしやすい、ハイリスクいじめ事案」だとして、教職員の研修などをしっかり行う必要があると提言しています。

門真市はMBSの取材に対し、「報告書を正式に公表しておらず、加害生徒や関係教員らに説明ができていないため、詳細はお答えしかねる」としています。