独VWの中国合弁事業、新疆ウイグル自治区で人権侵害疑惑-報道

ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)は中国の新疆ウイグル自治区での合弁事業を巡り、人権侵害疑惑に直面している。独紙ハンデルスブラットが報じた。

  同紙によれば、VWと中国のパートナー、上海汽車集団(SAICモーター)によるトルファンでのテストコース建設において、強制労働が行われた可能性がある。VW従業員からの情報と共産主義犠牲者記念財団の中国研究ディレクター、エイドリアン・ゼンツ氏の調査を引用して伝えた。

  ゼンツ氏は、VWと上海汽車集団のためにテストコースを建設した会社のウェブサイトに掲載されている写真を含む情報を指摘。写真には現場で中国人民解放軍の軍服を着たウイグルの労働者が写っている。

  2019年に完成したテストコースの建設は、中国政府が貧困緩和の一環としてウイグルの人々に強制的に労働を強いていたとされる時期と重なる。

  VWはテストコース建設中に人権侵害があったという証拠は確認していないが、新たな主張があれば検証するとハンデルスブラットに伝えた。ブルームバーグ・ニュースの取材に対し、VWはすぐにコメントしなかった。

原題:Volkswagen Faces New Signs of Chinese Forced Labor: Handelsblatt (抜粋)


https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-02-14/S8U6OTT0AFB400?cmpid%3D=socialflow-twitter-japan