3日に行われた筑波大付属駒場中・高校(東京)の中学入試の問題で、東京・明治神宮外苑での再開発事業について「計画に反対する立場からの主張の根拠」を考えさせる設問があり、SNS(交流サイト)上など中学受験界で話題を呼んでいる。

同校はわが国唯一の国立の中高一貫男子校。東大進学率日本一で知られ、同校サイトによると昨年は約160人のうち87人が東大へ進学している。

明治神宮外苑の再開発計画を巡っては、樹木の大量伐採や、シンボルであるイチョウ並木への悪影響を懸念する声が上がり、昨年3月に死去した音楽家の坂本龍一さんら著名人が計画見直しを求めている。

この計画について、同校の社会の入試問題は《明治神宮内外苑100年の歴史をふまえ、再開発計画に反対する立場からの主張の根拠を考えて30字程度で書きなさい》という設問が出された。

SNS上では「再開発とは何か、街とは何かを考えることは素晴らしいし、授業としてもよい題材。ただ、試験の本文でも反対的な文章のみ載せた上で、試験問題で『反対する立場』というスタンスで意見を書かせるのはどうか」「並列に捉えるべき問題を結論ありきで論じさせる事は恣意的」などといった投稿が行われている。

同校は取材に対し「タイムリーで現在進行形の問題を意識的に取り上げ、子供たちに考えさせるようにしている」と説明。「一面的ではとの指摘だが、設問全体を通して両面的に考えさせるように作問している」と話している。

https://www.sankei.com/article/20240215-T4J23RYIOFA2TPX4CDWSGMK4PI/