工業高卒、コンビニバイトから司法試験を上限5回目で合格…ギリギリすぎる弁護士の逆転人生

地元・愛知県の工業高校を卒業して上京、フリーターとして昼間は派遣作業員、夜はコンビニでバイトする生活だった。

「根無し草でした。なんとなく食えてはいるし、こんなもんかと思っていた」。しかし派遣元が違法とされ業務停止になった。いつも一緒に働いていた同僚と、突如連絡がつかなくなった。

法律の知識があれば、消えてしまった彼らを助けることができたかもしれない。そろそろ不安定な生活に終止符を打とう。「法学部」に照準を定めた。慶應大に通う後輩バイトから受験勉強を教えてもらい、駒澤大学に合格。ロースクールを経て、2020年、35歳で弁護士になった。

ロースクールは当初、佐々木弁護士のように多様な背景を持つ人たちの受け皿になることが期待されていた。しかし、近年は社会人経験者を含め、法曹志望者は減少している。佐々木弁護士も、近頃はローを通らない予備試験組や上位ローなど、優等生が合格していく仕組みになっていると指摘する。

「頑張れば誰でも受かる試験だと伝えたい。適切な勉強法で取り組めば、僕のような工業高校卒でも受かることができます。大事なのは、弁護士になってから。困っている人の相談を、法律の力で解決し、手助けできるかが重要なんです。どんなビジョンを持っているか。ルートは自分にあった形を選べばいい」

https://news.yahoo.co.jp/articles/c2dc96bdee95a186dcd5dda342198a753bf6f7bb