兵庫県明石市は16日、不登校の子どもの支援策として、フリースクールに通う小中学生に月額で上限1万円を助成する方針を発表した。2024年度当初予算案に関連費用480万円を盛り込んだ。

 市によると、不登校の小中学生は22年度に県内で約1・4万人と過去最高になり、市内でも794人にまで増加。1クラス当たり1〜2人いる計算だ。

 市は学校への登校に至らなくても自宅から外に出ることは自立に向けた一歩になると判断。フリースクールの役割を重視する一方、利用者の負担は一部の公設を除いて月額数万円が必要なため、助成を決めた。

 市が把握しているフリースクールと同様の施設は市内に計7カ所あり、利用者は推定で50人ほど。助成の対象は市内外の有料施設に通う市内の小中学生で、40人を想定しているという。

 県内では尼崎市も新年度予算でフリースクール利用料を月額上限1万円補助する方針を打ち出している。

 同日発表の明石市の24年度当初予算案の一般会計は前年度比0・6%増で過去最大の1262億7855万円。歳入は、企業の業績が堅調で法人市民税が12・5%の増加。歳出は、共働き世帯の増加に伴い、保育所や障害児向けの放課後デイサービスの利用者が増え、公費の支出増が見込まれるという。(天野剛志)

https://www.asahi.com/sp/articles/ASS2J7SQSS27PIHB017.html?iref=sp_new_news_list_n