中国外相が台湾統一への支持を呼び掛け 「統一は必ず実現する。これは14億人の意志だ」

2024/2/18 20:17

中国の王毅外相(ロイター)
【北京=三塚聖平】中国の王毅(おう・き)共産党政治局員兼外相は17日、ドイツで開かれたミュンヘン安全保障会議での演説と質疑応答で、台湾問題について「統一は必ず実現する。これは14億の中国人民の非常に固い意志だ」と表明した。習近平政権が実現にこだわる「統一」への支持を各国に呼び掛けた。

王氏は「台湾は中国の領土の不可分の一部で、台湾については中国の内政だ」という原則論を強調。欧米各国では台湾有事が警戒されているが、王氏は「台湾海峡の平和と安定を守るには、『台湾独立』に断固反対しなければならない」と訴えた。習政権は、台湾の総統選で勝利した民主進歩党の頼清徳(らい・せいとく)副総統を「台湾独立派」とみなして敵視している。

ウクライナ問題については、「中国は和平交渉を促し、平和回復に積極的な役割を果たすために絶えず努力をしている」と主張。その上で「交渉再開が1日でも早いほど各方面の損失は少なくて済む」との考えを示した。

ウクライナに侵略したロシアとの関係については「ロシアは中国にとって最大の隣国だ」と述べた上で「中露関係は同盟せず、対抗せず、第三者を標的としないことを基礎に安定して発展しており、これは双方の共通利益に合致している」と説明した。

王氏は、中東情勢についても発言し、パレスチナ独立国家の建設加速へ国際会議を開催するよう改めて呼び掛けた。

https://www.sankei.com/article/20240218-GJ5WHFB2WBJEZKAX66X2SJVWKE/