2026年ワールド・カップ(W杯)まで契約を結びながら韓国で総スカンとなり、
16日に同国代表監督を解任されたユルゲン・クリンスマン氏(55)。
実は日本サッカー協会(JFA)も過去に代表監督候補に入れながら、母国ドイツへの〝素行調査〟で難を逃れていた。

JFAは過去に何度かクリンスマン氏をリストアップ。直近は16強に終わった18年W杯ロシア大会後だ。
「西野監督の後は森保監督がA代表と東京五輪の兼任でいく方針」(JFA幹部)ではあったが、
母国代表を率いて06年W杯ドイツ大会で3位に輝いた同氏が、複数の外国人監督の候補の一人に挙がった。

適性調査にあたり、頼りにしたのがドイツサッカー連盟だ。
11年6月から情報交換や人的交流などの業務提携を結んでおり、「招聘しても協会といずれ衝突するという結論に至った」(同)
ことから、既定路線通り森保監督が就任した。

そんな経緯も知らず5年後に〝外れクジ〟を引いたお隣の国では、代表戦以外は韓国に寄りつこうとしない指揮官に不満が鬱積。
先日のアジア杯では相変わらず不安定な戦いぶりも、奇跡的な逆転劇の連続で4強まで勝ち上がったが、
敗退後に主力選手間の内紛でチームが空中分解していたと報じられると、韓国サッカー協会も見捨てる形であっさり事実と認めた。

同大会で8強に終わった森保監督も「人ごとではない。簡単ではないアジアを勝ち抜くために、力をつけなければいけない」と
危機感を口にするが、少なくとも協会との信頼関係は韓国とは比較にならない。 (久保武司)

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