鎌倉時代の烏帽子発見 絹製とみられ表面には黒漆、良好な状態 滋賀・大津市の里西遺跡
[2024年2月20日16時40分]
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里西遺跡から見つかった鎌倉時代の烏帽子。左はレプリカ(共同)
滋賀県文化財保護協会は20日、大津市の里西遺跡にある鎌倉時代の墓から烏帽子(えぼし)が見つかったと発表した。絹製とみられ、表面には黒漆が塗ってあり、良好な状態で残っていた。2022年度の調査で発見され、保存処理していた。
同協会によると全国では約40例あり、滋賀県内では4例目。烏帽子は12世紀末から13世紀初頭の土器が出土した墓から見つかった。烏帽子の下から短刀も出土したことから、ともに木棺に納められたとみられる。烏帽子は平らに押しつぶされた状態で横27センチ、縦22センチだった。頭部に着装したものではなく、木棺に置かれたと推定できるという。被葬者の愛用品とみられるはさみや土師(はじ)器の皿も見つかった。
鎌倉時代、頭頂部を見せるのは恥辱であったことから成人男性は烏帽子をかぶっていたという。
21日から4月5日まで県埋蔵文化財センター(大津市)で一般公開する。(共同)
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