
事件の端緒となったのは、夫婦にとって常態化していたネグレクト(育児放棄の児童虐待)だった。
介護士をしながら「夜のアルバイト」
民放局の警視庁詰め記者が解説する。
「事件は健一からの119番通報で発覚した。美輝ちゃんは瀕死の状態で病院に搬送されたものの、その日のうちに亡くなった。この夫妻には美輝ちゃんを含め3人の子供がいる。だが、地元の児童相談所から常習的な児童虐待歴が報告されていたことから警視庁は事件性を疑い、司法解剖を実施した。すると子供が誤飲するはずのない、オランザピンという抗精神薬の成分に加え、エチレングリコールという毒性物質まで検出されたんです」
捜査一課は「別の事件」にも関心を示している。実は、6年前にも健一容疑者の姉が次女とまったく同じような症状で死亡していたのだ。
「実姉とは、ホテル経営をめぐってイザコザがあったようです。健一にはもう1人姉がいるが、他家に嫁いでいて関係は断っていた。死亡した姉のMさんは当時、ホテルの経理を任されていた。金遣いが荒く、ホテルの売り上げに手を付ける健一&志保夫婦とは、事あるごとにぶつかっていたそうです」(事情通)
今回、取材を進める中で浮かび上がってきたのが、健一容疑者と志保容疑者のいびつな夫婦関係だった。
「主従関係にあったと言ってもいい。志保は介護士をしながら夜のアルバイトをしている中で健一と知り合い、デキ婚するわけです。当時から志保はヒステリックでかんしゃく持ちだった。温厚な健一は尻に敷かれっぱなしといった感じだった」(ホテル関係者)
事実、健一容疑者は志保容疑者と「結婚してから生活が一変した」と言う証言があちこちから聞かれた。
1日も早い事件の全容解明が待たれる。
https://news.nifty.com/article/domestic/society/12311-2823291/