https://news.goo.ne.jp/article/nikkan_spa/business/nikkan_spa-1979834.html
パチンコ冬の時代を象徴する「グランドオープン激減」の悲惨な実情
◆ボッタクリ代名詞店が地方では優良店!?
昨年に事実上倒産した某大手ホールA社のWebサイトを何か変わったことはないかなあ〜と改めて閲覧しているとあることが気になりましたそれは「店舗運営はこれまでと何も変わらずに継続致します」という客へ向けたメッセージの一文
これまでと何も変わらないってことはこれまでどおりにパチンコは回らないしパチスロも高設定を使ってくれないんだなと邪推してしまうのはきっと筆者だけではないはずもちろんその意図するところは違うはずですがそれだけ客側にとってイメージがよろしくなかったというのがあくまで筆者の個人的な感想であります
ただ地方によってはA社のホールについて悪いイメージのないところもあるようです8年ほど前取材で九州へ行ったのですが偶然A社の新装開店を目の当たりにしていましてどうせ出てないだろうと入ってみたところちゃんと玉を出していてかなりの集客ができていてビックリしたことを覚えてます
◆店舗を投げ売りする衝撃の営業実態
そして今もいわゆる“強い店"として頑張っているのかと思ったらA社の店舗一覧からは名前が消えていたのですそこでいろいろ調べてみたらなんと別のホール経営企業に売却済みなるほどここも噂されているような運営をしていたんだなと
業界関係者から聞かされていたその噂とはA社は他法人への売却を前提に新ブランドでの大型店舗を出店しているそしてできるだけ高値で売却するため今までのA社とは異なって稼働最優先での営業をしているということ実際新ブランドで出店した店舗は決してイメージが悪くはなく知り合いのプロからも「意外に使えるんだよ」なんて話もあったりしたものです
そしてここ数年めっきり減ってしまったグランドオープンした店舗を調べてみるとA社の新ブランドを居抜きで……という例が多かったりします
◆新規のグランドオープンは激減
逆にまっさらなところから立ち上げられたグランドオープンはここ数年ほとんど聞かれません筆者の知る範囲では神奈川県の激戦区である相模原エリアにかなりの規模のホールが数店舗できたくらいそこも決して稼働が悪くはありませんがまだグランドオープンして1年程度ということを考えればちょっと苦戦しているような気もします
同じく神奈川エリアには土地だけ確保して……という場所はありますがいったいいつになったら工事が始まるのやらスマスロの登場からパチスロはかなり盛り返していますが逆にパチンコは稼働の低迷が続きいまさらいちから新店を立ち上げてもなあ……ということなのでしょうか
◆オープンの話よりも休廃業の話ばかり
かつては年末ともなればあちこちでグランドオープンの話が聞かれましたが昨今は休廃業の話ばかりが耳に入ってきて新店の話は本当にさっぱり聞こえてきませんもともとファン人口が減り続けるなかで中小ホールの淘汰が進みそこに新型コロナショックの流行が追い討ちをかけたのは皆さんもご存知のとおり
さらに新たな設備投資が必要なスマート遊技機の導入に新紙幣の発行と既存店舗ですら厳しい状況下でグランドオープンをというのはよほどの勝算がなければ難しいのが現実それでもシェアを広げたければ居抜きで……ということになりますし実際に数少ないグランドオープン話はそんなホールばかりです
筆者が業界ウォッチをするようになった30年ほど前のパチンコCR機全盛時代そして20年ほど前のパチスロ4号機全盛時代にかけては前述のように年末やゴールデンウィークまたお盆休みの前にはどこに打ちにいこうか悩むくらいでしたそこかしこでグランドオープンが相次ぎ業界が本当に盛り上がっていると感じたものです
◆パチンコ関連企業の休廃業も増加
パチンコ新しいホールができれば遊技機メーカーはもちろん設備機器メーカーや建築会社などその波及効果は大きなものですしかしグランドオープンがほとんどなくなったことで関連した業者も休廃業が相次いでいますパチンコ業界で倒産や廃業しているのは大きなニュースになるようなメーカーや大手ホールだけではないのです
筆者の業界関連の知り合いもかなりの人が業界から退場していきましたし業界関連のメーカーや業者が集まる東京の東上野エリア通称・上野村もかつてのような賑わいはなくなってしまいましたメーカー団体などはファンを増やすべくさまざまな施策を行っていますがどれもうまくいっていませんそうなるとファン人口が増えない以上業界規模が縮小するのは必然です
◆パチンコそのものに魅力がないのか?
ギャンブルとしていかに射幸性を上げたところでパチンコという娯楽自体に魅力がなくなってしまっていたらそれはもう手遅れなのかもしれません