衛生陶器大手のTOTO(北九州市)は29日、住宅設備機器の希望小売価格を8月受注分から引き上げると発表した。値上げ率は、便器などの衛生陶器が平均5%、システムキッチンが同3%などで、商品の種類ごとの平均では2~11%。希望小売価格の引き上げは3年連続となる。

そのほかの主な商品の値上げ率は、水栓金具が同11%と最も高い。「ウォシュレット」と洗面化粧台は同3%、ユニットバス・システムバスが同2%となっている。

 同社によると、住宅設備機器全般を対象とした近年の値上げは、12年8カ月ぶりに踏み切った2019年10月以降4回目。コロナ禍やロシアによるウクライナ侵攻を受けた原燃料価格の上昇などで、22年10月と23年8月にも実施していた。

 同社は「全社をあげて生産性の向上やコストダウン、諸経費の削減をしてきたが、外部調達コストなどの上昇が続いており、企業努力だけでは対応が困難な状況になっている」と説明している。

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