兵庫県明石市のソウルフード、明石焼き(玉子焼き)に対する市民の意識や消費の実態を探ろうと、明石観光協会が市民約500人にアンケートし、結果を公表した。食べる頻度を尋ねると「半年に1回程度」「直近1年間は食べていない」とする回答が目立ったが、地元の自慢や誇りに感じると答えた市民は8割を超え、伝統的な食文化への愛着がうかがえる。(谷川直生)

■60代の3割が「玉子焼き」

 アンケートは今後のPR活動の参考にする目的で初めて企画。昨年10月、選択形式でインターネット調査を行い、20~69歳の男女計519人から回答を得た。

 明石焼きは誕生以来、「玉子焼き」の呼称で親しまれてきたが、まちをPRしようと約30年前から市名を冠した料理名が使われている。普段の呼び方を尋ねた項目では79・0%が「明石焼き」を選び、定着ぶりが明らかになった。対して「玉子焼き」と呼ぶ人は年代が上がるほど割合が高くなる傾向で、60代は約3割が慣れ親しんだ呼称を使っていることが分かった。

■「だし」「食感」が魅力

 明石焼きを「好き」と回答した人は92・4%。魅力に感じる要素(複数選択)は「だしの風味が効いている」(74・3%)「食感がふわふわしている」(58・3%)「食感がとろとろしている」(50・2%)などが多かった。

 食べる頻度は「直近1年間は食べていない」が最多の28・4%となり、全体を平均すると半年から1年に1回程度という結果に。ただ、「地元の自慢や誇りに思うか」の問いに、「大いに思う」「思う」「まあまあ思う」と回答した人は86・4%と高く、頻度が高いほど自慢や誇りに思う人が多いことも分かった。

 一方で、「たこ焼きよりも先に誕生した」(19・8%)「だしにつけるようになったのは、あまりの熱さにやけどする人がいたから」(12・4%)などの豆知識の認知度は低かった。

(後略)

https://news.yahoo.co.jp/articles/4c499238ab69052d1c2deac0268bfccddbd496d6