「卒業式のため」避難所スペース縮小 「罹災証明書出ない」まま町外へ…震災2カ月の能登町松波地区の現状

関口威人ジャーナリスト3/5(火) 7:15

■体育館を半分空けてピアノなどが置かれる

 この日(3月3日)は午前中、段ボールの壁を移動したり撤去したりして避難所スペースを縮小する作業が行われていた。「小中学校の卒業式のため」なのだという。

■小学校は使えず、中学で避難者も「式見守る」

 松波中学校では9日に卒業式が予定されている。さらに15日には松波小学校の卒業式も、同じ中学校の体育館で行われる。松波小は地震で校舎やグラウンドの損壊が激しく、授業ができない。小学生は3学期開始以来、小学校ではなく中学校に通い続けている。
 一方で、中学校にはこれだけの避難者がまだ残っている。学校側は体育館の避難スペースを半分空けてもらい、避難所と教育現場との「共存」を図ることにしたのだという。
 舞台側から奥の方へ“引っ越し”をした70代の男性は「卒業式当日は避難所の我々にも式を見守ってほしいと言われたので、ここで見ていようと思う。自分もこの学校の卒業生なので」と笑った。

https://i.imgur.com/FdEKNb6.jpg

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/49c6876a942332fe460543be3b3046c7a0bb6afc