盛山正仁文部科学相は5日の閣議後記者会見で、国立大学が留学生に求める授業料を4月から自由化する方針を明らかにした。授業料は文科省が経済情勢などを勘案して「標準額」(現行は年間53万5800円)を設定し、この2割増までを上限として各校が決める仕組みとなっているが、留学生に関しては上限を撤廃する。
盛山氏は「留学生の受け入れのための環境整備など特に必要がある場合は、現行制度上の標準額に関わらず、外国人留学生の授業料を設定できることとする方向で検討を進めてきた。4月1日の施行に向けて必要な手続きを進めていく」と述べた。
留学生には語学の補講や論文執筆の相談など、特別な配慮が必要な場合が多い。そのため海外では、自国の学生に比べて高い授業料を課すのが一般的だ。