映画『関心領域』アウシュヴィッツ強制収容所の隣で暮らす家族を描く、ジョナサン・グレイザー監督

映画『関心領域』は、イギリスの作家マーティン・エイミスの同名小説を原案にした作品だ。原題となる「The Zone of Interest(関心領域)」は、第二次世界大戦中、ナチス親衛隊がアウシュヴィッツ強制収容所群を取り囲む“40平方キロメートルの地域”を表現するために用いた言葉。
映画では、アウシュヴィッツ強制収容所と壁一枚を隔てた屋敷に住む収容所の所長と、その家族の暮らしが描かれる。今までにない冷酷なホロコーストドラマに注目だ。
劇中では、どこにでもある家族の穏やかな日常が描かれる。壁の向こうにはまるで何もないかのように暮らしている。しかし、壁一つ隔てた収容所の存在が、音、建物からあがる煙、家族が交わす視線や気配から着実に伝わってくるという、異様な空気感が漂う作品となっている。
監督はジョナサン・グレイザー
監督は、2013年にスカーレット・ヨハンソンが主演を務めた映画『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』で知られるジョナサン・グレイザー。映画『関心領域』は、ジョナサン・グレイザーが10年もの歳月をかけて映画化を実現したもので、脚本も担当している。

映画『関心領域』あらすじ
空は青く、誰もが笑顔で、子供たちの楽しげな声が聴こえてくる。そして、窓から見える壁の向こうでは大きな建物から黒い煙があがっている。時は1945年、アウシュビッツ収容所の所長ルドルフ・ヘスとその妻ヘドウィグら家族は、収容所の隣で幸せに暮らしていた。スクリーンに映し出されるのは、どこにでもある穏やかな日常。
しかし、壁ひとつ隔てたアウシュビッツ収容所の存在は、着実に伝わってくる。壁を隔てたふたつの世界にどんな違いがあるのか?平和に暮らす家族と彼らにはどんな違いがあるのか?そして、あなたと彼らとの違いは?

https://youtu.be/NM_uUHGBSRM

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