「マダム・ウェブ」主演が宣言 アメコミ映画は「二度とやることはない」
https://eiga.com/news/20240307/15/

米ソニー・ピクチャーズの「マダム・ウェブ」で主演を務めたダコタ・ジョンソンが、同作の失敗を理由にアメコミ映画からの引退を表明している。

「マダム・ウェブ」はマーベル・コミックスのキャラクター、マダム・ウェブを主役に描くミステリーサスペンスで、「ヴェノム」や「モービウス」などソニーが映像化権を所有する「スパイダーマン」に登場するキャラクターを下敷きにした最新作。主人公のマダム・ウェブこと救命士のキャシー・ウェブを「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」のジョンソンが演じており、テレビシリーズ「Marvel ジェシカ・ジョーンズ」などを手がけてきたS・J・クラークソンがメガホンを取った。

しかし、「マダム・ウェブ」は公開3週間で北米興収4000万ドル、世界総興収1億ドル以下という結果に。米批評家サイト「Rotten Tomatoes」での12%という低評価が主な原因とみられているが、この興行結果について「残念なことに驚きませんでした」と、ジョンソンは米Bustleの独占取材で明かしている。

ジョンソンによれば、製作中に関係各所が口出しをしたために作品が変えられてしまったそうで、「芸術は委員会によって作られたときにうまくいかない」と説明する。

「映画は映画監督と、その監督を取り巻くアーティストたちによって作られるべきです。数字やアルゴリズムでアートを作れるわけがありません。私は、観客はとてもスマートだと信じてきました。でも、映画会社の重役たちはそうではないと信じている。そして、観客はそうした姿勢を嗅ぎつけてしまうんです」

ただし、「マダム・ウェブ」に関わったこと自体は後悔していない、とジョンソンは言う。

「こういう作品に挑戦したのは初めてでした。おそらく二度とやることはないと思いますが。この業界では、契約したときの作品が製作過程でまったく違ったものに変えられてしまうことがあるんです。めちゃくちゃにされてしまった作品の一員であるのは良い気がしませんが、このようなことが起きた理由を理解できないわけではありません」