宮崎県都城市のふるさと納税で返礼品に産地偽装があった問題です。市は返金対応などを進めていましたが、思わぬ問題で対応が滞っています。

■「宮崎県産」のはずが…返礼品産地偽装
 ふるさと納税額日本一にもなった宮崎県都城市で去年11月に発覚した産地偽装。

 返礼品である「宮崎産」鶏肉3.3キロは、まさかの「ブラジル産」や「タイ産」でした。

都城市ふるさと産業推進局 野見山修一副課長
「到底、我々としても、寄付者の方々も当然、納得できない部分かなというふうに思っています」

 市にこれまで寄せられた苦情は、延べ8000件。希望者には返金対応や「宮崎県産」の鶏肉を送り直すことにしていますが、いまだに3万件近くの寄付者への対応ができていません。

正しい返礼品を待つ寄付者
「スーパーでもタイ産やブラジル産は購入しないので、残念です。半分でもいいので、宮崎県産の鶏肉代替品を希望します」

■業者は「全額支払う必要はない」と主張
 対応が滞っている理由が…。

野見山副課長
「全額、ヒムカ食品の方に返金を求めていたのですが、先方の方から非は認めるが、『全額支払う必要はない』という形」
「(Q.返してもらうお金というのはいくらくらい?)総額で約1億8000万円になります」

 産地偽装を行ったのは、熊本県に本社がある「ヒムカ食品」。都城市は委託料に相当する1億8000万円の返還を求めていますが、ヒムカ食品は5000万円のみの返還を表明したというのです。

野見山副課長
「(去年)12月までの間に6000万円お支払いいただいたのですけど。1月に入って、金の分割の納付がなくて。その後『返す必要がない』という形で、先方のほうが申されているところです」

 当初、ヒムカ食品は6000万円を返還しましたが、ここにきて1000万円を返すよう市に要求しているのだといいます。

 その理由について、ヒムカ食品の代理人は…。

ヒムカ食品側 竹中潮弁護士
「ご迷惑をかけた迷惑料を含めて、5000万円でいかがでしょうか。1000万円はこちらに返してもらう形になるという提案をしている。今までのやり取りは法律的な誤解に基づくものなので、全部撤回しますという通知をして、以後今日に至っていると」

 ヒムカ食品は「ブラジル産」であったとしても鶏肉の「カット」や「袋詰め作業」「梱包(こんぽう)作業」は変わらず発生したと主張しています。

 「ブラジル産」であることで、「宮崎県産」よりも仕入れ値は低く抑えられたため、その差額は返還するという立場です。さらに…。

竹中弁護士
「契約を解除すれば、お互いに原状回復する義務が発生する」

 業務委託契約を解除されたヒムカ食品は、市と業者は互いに原状回復の義務が生じると主張。

 すでに発送された「ブラジル産」の鶏肉を返してもらわなければ、契約解除はできず、委託料の全額に相当する額を返還する必要はないとしています。

(以下ソースに続く)
https://news.yahoo.co.jp/articles/52185bd15a2b3f83b9b4e5d2bf831e11760ff468