中国首相・李強の存在の軽さ、もはや「経済顧問」レベル…全人代後の記者会見廃止は習近平の後継者選びの権力闘争か
2024.3.8(金)
>全国人民代表大会(全人代)後の首相会見廃止というニュースが世界を駆け巡った。1988年以降、歴代首相が国内外のメディアに直接語る慣例が定着していたため、極めて異例と受け止められた。
>そもそも事前に質問者や質問事項が決められている「予定調和」の記者会見ではあるが、過去には記憶に残る名言も飛び出すなど、意義はあった。
>李強首相の存在の軽さが改めて露呈した格好だが、記者会見を廃止させたと考えられる習近平国家主席にはどんな思惑があるのか。
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習近平の後継者選びと関係か
習近平が李強に首相内外会見をやめさせた理由の一つとして考えられるのは、李強が習近平の思惑をこえて、記者会見で個性や知性や人間味を見せて人民からの人気を博したり、あるいは習近平の考えと異なる意見を言い出したりすることを懸念したのかもしれない。
たとえば李強は昨年の最初の記者会見で、自身が浙江省の役人だった時代に民営企業のために積極的に働き、民営企業への理解が深いことを強調していた。これは習近平からすれば、面白くなかったのかもしれない。
なにせ習近平はそれまでの10年にわたり民営企業統制を強め、「国進民退」(国有企業優先、民企業後退)の逆走路線をとってきている。李強の発言は、習近平の方向性と矛盾するだろう。
李強が毎年内外記者会見して、その存在感が高まり、人民人気が高まれば、現状党内序列2位なのだから、習近平に何か問題があったとき、李強待望論が出てくるかもしれない。習近平はそれを恐れたのではないか。
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国務院全体の存在意義を矮小化
あるいは李強個人の存在感を薄めるだけでなく、国務院全体の存在意義を矮小化するのが目的かもしれないとも言われている。習近平は国務院改革と称して、その職能、職権を少しずつ剥奪していった。
首相は習近平思想の代行者...
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https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/79802