今回、正念場を迎えた『R-1グランプリ』にとって視聴率獲得と同等以上の課題は、「王者になるほど売れない」という現実を変えること。
『R-1グランプリ』は昨年まで21回開催され、20人の王者が誕生した。その内訳は純粋なピン芸人が15人で、コンビなどのピン出場が5人。その意味では圧倒的に「ピン芸人のための大会」になっているが、その後の飛躍につながっていないのがつらいところだ。
実際、王者になったあとにバラエティのレギュラーとして活躍し続けているのは、博多華丸・大吉の博多華丸、霜降り明星の粗品、マヂカルラブリーの野田クリスタルあたりのコンビ芸人に限られている。
逆にかつてのファイナリストである陣内智則とバカリズムらはバラエティのトップシーンで活躍。また、王者になっていないにもかかわらず『R-1グランプリ』決勝の審査員を務めている。飛ぶ鳥を落とす勢いの、おいでやす小田もブレイクのきっかけは『R-1グランプリ』ではなく『M-1グランプリ』の準優勝。カンテレとしては今回の王者に、この「R-1王者にならないほうが売れる」という妙なジンクスを何としても破ってもらわなければいけないところだろう。
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