宇宙事業会社スペースワンの小型固体燃料ロケット「カイロス」初号機打ち上げが9日午前11時1分12秒、和歌山県串本町のロケット発射場「スペースポート紀伊」で行われる。
民間単独では初の人工衛星打ち上げで、日本の宇宙開発の一翼を担う民間企業によるチャレンジの成否に注目が集まる。

カイロスは全長18メートルで、重さ約23トンと軽量。
固体燃料を使うことで発射までの準備期間を短縮し、衛星の受け取りから4日で発射できる。
管制手順を自動化し、異常発生時の破壊指令も機体が自動的に判断することで打ち上げの省人化を実現するなど、高効率化を図った。
2020年代中に年間20機を打ち上げる予定。

カイロスは内閣衛星情報センターの「短期打上型小型衛星」を搭載。
政府の情報収集衛星を小型衛星で代替できるかを検証するための実証実験が行われる。

政府は、次世代の宇宙輸送は2030年代前半に基幹ロケットを、民間も含め30機程度に拡大方針。
世界で、スペースXの「一人勝ち」状態となっているロケット打ち上げに対し、官民一体となって闘いに挑む意気込みだ。

打ち上げの様子は特設サイトでライブ中継されるほか、
発射場のある串本町と隣接する和歌山県那智勝浦町に1カ所ずつ、打ち上げられるカイロスを間近で見られる有料の有料の見学場を設置。
また、同県内や東京都内などに10カ所以上のパブリックビューイング会場が設けられる。

午前11時1分打ち上げへ 民間ロケット「カイロス」 日本の宇宙開発の未来託す
https://www.sankei.com/article/20240309-GJTQ663EEFL6FH4NCIDLRRE2NE/
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