明治が4日、53年の歴史を持つ飴(あめ)「チェルシー」の出荷を月内にやめると明らかにした。2月末で製造を終えており、店頭から在庫がなくなり次第、販売終了となる。

◆ハードキャンディー市場は縮小、20年で4割減
 実は、チェルシーなどの飴の市場は縮小傾向にある。調査会社のインテージによると、飴の中でものど飴は堅調だが、それ以外の2020年の国内販売額は357億円(推計)。約20年で4割減少している。
 業界では特に「若者の飴離れ」が指摘されている。15〜29歳の若年層で1年に1度でも飴を買った人の割合は、23年の調査で3割弱。10年で2割強も減った。市場アナリストの木地利光氏は「飴は消費するのに時間がかかる。タイパ(タイムパフォーマンス)を重視する若者は、長時間かけて何かを楽しむより、その瞬間、瞬間で物事を楽しむ嗜好(しこう)があり、飴は敬遠されている」と分析する。


東京新聞 2024年3月9日 12時00分
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