中学受験では失敗してる
早実と慶應湘南藤沢落ちて浦和明の星に行った
2021年の記事
コロナ下で生まれたミス東大 出場で見えてきた将来像
東京大学文科2類2年 神谷明采さん
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO70233030T20C21A3000000/ 中学受験失敗「人生なかなかうまくいかない」
「勉強に関してコンプレックスの塊でした。中学受験では第1志望にも第2志望にも落ちてしまったので」
埼玉県で四姉妹の次女として生まれ育った神谷さん。大学受験はしたくないと、中学受験で有名大学の付属・系属校を目指した。
しかし、第1志望の早稲田大学系属の早稲田実業学校中等部(東京都国分寺市)、
第2志望の慶応義塾湘南藤沢中等部(神奈川県藤沢市)にはいずれも不合格だった。
進学したのはカトリック系の名門女子校、浦和明の星女子中学・高校(さいたま市)。
失意の中での入学だったが、校風はノビノビしていて、「一人ひとりを大切に」という校訓が自分の性にあっていたという。
新体操部に入り、部活中心の毎日を送った。
進学校には珍しく、部活は週6日に及び、疲れて授業中に居眠りをすることもしばしば。当然成績は下がった。
高1の春、たまたま地元の塾の無料講習を受けたとき、高校受験を経た他の生徒と自分の成績の差にがくぜんとした。
「人生なかなかうまくいかないなって思ってました」と当時を振り返る。
転機は高1の秋。仲のいい友人から東大の駒場祭にいかないか、と誘われた。「東大なんて別世界」と思っていたが、軽い気持ちで学園祭に顔を出した。
堅苦しい秀才の集まりと思って期待していなかったが、キャンパス内の空気は意外なほど明るかった。
「一緒に東大を目指そうよ」と友人から促され、その気になった。
高2では新体操部の部長も務めながら、進学塾に通い、部活と勉強の両立に励んだ。しかし東大の壁は厚かった。
東大の2次試験では結局、約5点差で落ちてしまう。
滑り止めでいいという発想はなく、むしろ「東大に行きたい」という思いに火が付いた。浪人生活を送り、猛勉強した。
何か具体的になりたい職業があったわけではない。
モチベーションは何だったのか。「中学受験で失敗した悔しさもありました」という。
センター試験では思うような成績が出なかったが、東大2次試験では得意の英語と数学で盛り返し、文科2類に合格した。