
ヤシ育ちすぎて伐採へ 巣立ち見守って60年、巨大な葉が悩みの種に(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース
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兵庫県西宮市立西宮東高校(同市古川町)の正門前にそびえ立つ3本のヤシの木が15日に伐採されることになった。
60年にわたり地域に愛されてきたが、大きく育ちすぎたため、強風であおられた落葉が県道に達することもあり、同校が危険と判断した。
同校は米軍から返還されたキャンプ地跡に1963(昭和38)年開校。第1回生が卒業する際に、正門前のロータリーにワシントンヤシを植樹した。
その後、長年の風雨に耐え、人の背丈ほどだった樹高は校舎の高さも超えて約15メートルに。
卒業時にヤシの木をバックに記念撮影をするのが恒例となっており、これまで2万人を超える卒業生の巣立ちを見守ってきた。
一方で、長さ1メートルを超える枯れ葉対策が教職員を悩ませてきた。隣接する県道や歩道に落ちれば事故につながる可能性もある。
枯れ葉の処理も試みたが、丈夫な葉は通常の枝切りばさみでは歯が立たなかった。このため安全管理上、伐採は避けられないとの結論に達したという。
伐採後はロータリーを緊急車両が通行しやすいよう再整備し、新たなシンボルツリーを植樹する計画だ。
自身も第25回生の牛谷隆久教頭(52)は「私が生徒だったころよりもかなり大きくなった」とヤシの成長に驚く。
「寂しいですが、地域や校内の安全のため。今度はそう大きくなり過ぎず、長く愛される新たなシンボルツリーを在校生と一緒に考えたい」としている。(真常法彦)