「成田悠輔さん、キリンが何を考えて使ったのか、図りかねるくらい謎の起用でした。大企業の大掛かりな広告事業、そこにいきなり成田悠輔、というのも同業として疑問です」

 広告代理店社員で現在はネットメディアを中心に担当する広告マンが語る。製作スタッフも兼務することのある彼は、発言がどうこう以前にキリンビール株式会社(以下、キリン)「氷結無糖」(以下、「氷結」)の広告に成田悠輔さんが起用されたことそのものが不思議、とまで述べた。

「キリンの広告、いくらでも出たいという著名人はいる。はっきり言ってキリンが選べる立場で、言い方が難しいですが成田悠輔さんより知名度も好感度も高い著名人はいくらでもいる。それは事実でしょう。はっきり言えば小峠英二さん、若槻千夏さんと誰もが知るタレントと来て成田悠輔さん、というのもわからない」

 広告業界は代理店、クライアント、制作会社やデザイン事務所も含めて多岐に渡る。ましてや今回のような大掛かりな広告展開ともなると一大事業である。その一大事業に、経済学者の成田悠輔さんが選ばれた。小峠英二さん、若槻千夏さんは以前からお馴染みの出演だったが、そこに成田悠輔氏。かくしてネット上、とくにSNSで数日「集団自決」というキーワードがトレンド入りするほどの大炎上となった。

「少しでもなにかあると降板、というのが広告の世界です。誰もが目にするようなメジャーな広告となるとイメージが大切です。それなのに『いろいろあった』(お騒がせ、という意味で)人の起用ですからね、この規模の広告事業、ましてキリンのような超一流企業が炎上商法でもあるまいし、本当に『不思議』です」

大前提として、キリンは『氷結』を売りたいのであって、別に高齢化問題を解決したいのではないでしょう。実際のところ、成田悠輔さんといえばこの発言、というイメージになっていることは否定できないですよね、他に学者さんとか知的な著名人を使いたいならいくらでもいますよね、キリンの広告の仕事なら引き受ける人もたくさんいるでしょう。なぜに成田悠輔?というのが率直な感想ですし、案の定の結果ですよね、本当に不思議です」

 彼は重ねて「あくまで個人的な意見」としてこうも語る。

「ねじ込みがあったのかはわかりませんけど、起用に向けて相当なプッシュがあったことは確かだと思います。キリンの広告なんて、そうでないととれないのは当然ですからね。大勢の関わる仕事でなぜ成田悠輔だったのか、ここから先は憶測で言えませんけど、大きな力があったことは確かでしょう。私も経験しています。でもそれが成田悠輔、というのは本当に不思議です」https://news.livedoor.com/article/detail/26062262/