治安悪化の原因の一つは、1990年の大統領選挙を機に、シテ・ソレイユが急速に政治上の要所になったからです。人々はアリスティドを支持。アリスティドの当選は彼らに大きな希望を与えましたが、

1991年9月アリスティド大統領は軍と一部富裕層によるクーデターによって失脚。

その後、軍事政権の時代が4年間続きました。その間、アリスティド支持者が多いシテ・ソレイユは弾圧のターゲットになりました。

そして、さらに治安が悪化したのは1998年頃からです。ギャングと呼ばれる集団がシテ・ソレイユ内でいくつも結成され、互いに抗争を繰り返すようになりました。

現在、彼らは「シメール(怪物)」と呼ばれ、アリスティド派の民兵として説明されますが、彼らの多くは若者です。
仕事もなく将来への希望もない若者たちが銃を手にしたらどうなるか、想像できると思います。

先月ハイチではアリスティド派支持者と警察の間で、騒乱が起こりました。シメール狩りと称し、警察によって100人以上が犠牲になったといわれます。シテ・ソレイユでも多くの人々が殺されたと聞いています。
暫定政府は力のみでギャングを押さえつけるのではなく、彼らが将来への希望を持てるような政策を打ち出すことが、一番の解決方法だと思います。

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