貫禄のタイムで2大会ぶりの五輪に王手をかけた。渡辺一平(トヨタ自動車)が男子200メートル平泳ぎ準決勝で貫禄のトップ通過。パリ五輪の派遣標準記録を切る2分7秒92をたたき出しても「想定内かな」と表情は涼しいままだった。

 レースでは序盤からリードし、先頭のまま危なげなくゴールに飛び込んだ。「非常に大切な場所」と表現する五輪の舞台だが、自国開催の東京大会は代表落ち。涙に暮れたが、「挫折を経験したからこそ、自分自身、修正や立て直しが非常にうまくなった」と振り返る。

 失意を味わった27歳は決勝に向け、「世界に通用するメンバーで代表権を争えるレベルの高さが『日本のお家芸』と言われる要因。みんなで自己ベストを大幅に更新しながら良いレースができればいい」。言葉には日本を背負う覚悟もにじんだ。

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