言葉を失うとはこのことだろう。大谷翔平(29)のメジャー挑戦から公私にわたって支えてきた相棒であり専属通訳の水原一平氏(39)が3月20日(日本時間21日)、ドジャースから解雇された。複数の米メディアが、水原氏は違法賭博に関与したと報じている。パドレスとの開幕戦でもいつものようにベンチにいて大谷をはじめとした選手と談笑している姿が中継に映っていただけに、SNSでは〈何を言ってるのか理解できない〉〈エイプリルフールには早い〉などと困惑のコメントが相次いだ。

「オレらも同じ感想ですよ。移籍するまでよく遊んでましたから。報道されてから選手、OB、スタッフからLINEが相次いでいますよ。パチンコが好きで選手とも行ってましたし、競馬の馬券を買ったこともあった。ただ、違法賭博をしていたなんて聞いたこともない」

 こう語るのは北海道日本ハムファイターズの元主力選手だ。水原氏は2012年から日ハムに球団職員として所属し、主に外国人選手の通訳業務を担っていた。
「当時のハムは試合後や遠征先で飲んだり、遊ぶことも多かったので、よく一平も誘われていて。一平はいつも『いいんすか、ごちそうさまです』と二つ返事だった。体力自慢のプロ野球選手にも負けず、2軒目、3軒目と朝まで付き合ってくれていた。同性として誘いやすい人でしたね。主力選手からは誕生日に高級ブランドのプレゼントをもらっていたこともあったかな。

 選手も一平には気兼ねなく首脳陣や球団の愚痴を言っていました。起用法とか首脳陣のちょっとした選手の愚痴を一平は飲み会や喫煙所で聞いて、解決しようと個人的に動いてくれたこともあった」(前出の元主力選手。以下同)

「時間を持て余していた」

 選手の悩みに寄り添い、選手から愛されていた水原氏。逆に水原氏が悩みを漏らすこともあったという。

「飲み会で一平が自分のキャリアについての悩みを打ち明けたことがあったんです。気にしていたのは給料のことだったと思う。まだキャリアも浅かった一平の給料は当時、年収500万~600万円くらいだったと思うんだけど、やっぱり仲良くしている選手が数千、数億円単位の給料をもらっていると思うところもあったようで、『夢がない』と。『メジャー挑戦するときは僕も連れてってください』と言っていた」

 2017年に大谷がメジャーの挑戦にあたって水原も球団職員を辞め、専属通訳として渡米。今季はドジャースと契約を結び、年俸は7000万円近くとも報じられていた。

「大谷はストイックだからトレーニング、試合、睡眠を大切にするため飲みや遊びにはほとんど出かけない。日ハム時代とまるっきり違った生活環境になって、夜は暇を持て余していたのではないか。

 奥さんもいるし、その立場上、一人で飲み歩いたり遊びに行くわけにもいかないので、日ハムの選手や球団関係者に『アメリカ来たらご飯行きましょう』と連絡していたと聞いている。手持ち無沙汰になった暇つぶしで違法賭博に手を染めてしまったのであれば残念です」

https://www.news-postseven.com/archives/20240321_1950282.html?DETAIL