全血液型対応の製剤、製造へ 防衛省、薬事「例外化」調整―有事の輸血、混乱回避

多くの成分を含む全血製剤は、血小板が除去されたものしか承認されていない。防衛省は、製造過程で止血に有効な血小板を残しつつ、異なる血液型でも副反応の少ない「低力価O型」を用いる。採血、製造、備蓄、輸血の過程を自衛隊内で完結させる形で運用を始め、将来的に薬事承認を得る方針だ。

 全血製剤は3週間程度保存できる。有事の兆候を踏まえ全国の低力価O型の隊員から採取。対象方面の自衛隊病院などを中継拠点とし、前線に送る。負傷後より早く輸血できるよう、最前線に立つ医師免許のない「第一線救護衛生員」も扱えるよう調整する。米軍への供給も視野に入れている。

https://www.jiji.com/sp/article?k=2024021000329&g=pol