三越伊勢丹、中国・上海の百貨店を閉店 6月末で
小売り
2024年3月25日 20:51

三越伊勢丹HDが中国・上海市にある伊勢丹を6月末で閉店する(2022年8月)
三越伊勢丹ホールディングス(HD)が6月末で中国・上海市にある百貨店を閉店することが25日、わかった。店舗の賃貸借契約が満了となるのを機に収益性などを判断して営業終了を決めた。4月に天津市の伊勢丹2店も閉店する予定で、中国は1店舗のみとなる。

店名は「上海梅龍鎮伊勢丹」で1997年に開業した。三越伊勢丹HDは閉店の理由について「6月末で店舗ビルの賃貸借契約期間と合弁契約が満了となることから、収益性や地域の事業環境から判断した」と述べた。上海梅龍鎮伊勢丹の運営会社の2023年3〜11月期の営業損益は3億7600万円の赤字(前年同期は2億6600万円の赤字)だった。

三越伊勢丹HDは天津市で運営する「天津伊勢丹」と「天津浜海新区伊勢丹」を4月に閉店することを明らかにしている。今後、中国の店舗は21年に開業した商業施設「仁恒伊勢丹」のみとなる。

三越伊勢丹HDの海外店は3月時点で中国、台湾やシンガポール、マレーシアなど6カ国・地域に27店ある。23年7月にはフィリピン・マニラで野村不動産や現地不動産企業と組み、商業施設と高層マンションの大規模複合施設「MITSUKOSHI BGC」を本格開業した。不振の中国で閉店を進め、成長が見込める市場に注力する。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC25ACE0V20C24A3000000/