能登半島地震を受け、津波の観測体制を強化するため、気象庁は新潟県の上越市と佐渡市の港に臨時の津波計を設置しました。

津波計が設置されたのは上越市の直江津港と佐渡市の小木港で、このうち直江津港では26日、トラックに積まれた津波計がクレーンで下ろされたあと、気象庁の職員などが岸壁の近くに設置していました。

津波計は新潟県内には新潟市や柏崎市など4か所に設置されていましたが、直江津港と小木港の周辺にはありませんでした。

気象庁が津波の駆け上がった高さを調べたところ、直江津港に近い上越市の船見公園では5メートル80センチ、小木港に近い佐渡市羽茂港で3メートル80センチに達していたとみられています。

臨時の津波計はデータの送受信に問題がなければ27日にも運用が始まる見通しで、能登半島地震の活動域にも近いことから、気象庁は観測体制の強化につなげたい考えです。

気象庁 環境・海洋気象課の野崎太調査官は「今後も津波が起きる可能性があり、きちんとした観測が必要だ。津波計を設置したことで、津波の情報をより早く正確につかみたい」と話していました。

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