学校給食にふりかけ持参の是非 「残食減らすため」兵庫・川西市の全中学校でOK 
2024/3/29 12:15

学校給食のご飯に持参した「ふりかけ」をかけて食べるのは是か非か-。兵庫県川西市の中学校給食で昨秋からふりかけ持参が認められたことを巡り、熱い論争が起きている。市議会議員が議会で「食育上よろしくない」「栄養バランスが崩れる」と指摘したのが発端で、ネット上などでは市議に賛同する意見がある一方、「残食が減るのならよいことだ」「何を目くじら立てているのか」と市の措置を擁護する意見も。新年度も、同市の全中学校でふりかけ持参は認められる。

問題提起の市議「もはや食育ではない」
「給食は栄養バランスを考えて献立が考えられ、食中毒などを起こさないよう衛生管理もなされている。家庭から違う食べ物を持って入ることがスムーズに行われてしまったことに危機感と脅威を抱いている」

昨秋の市議会で、黒田美智市議(共産党)はこう問題提起した。市教育委員会の担当者は「米飯の残食が多く、応急的な対応として持参を認めることにした」とした上で個包装のふりかけなら安全性を確保できると判断したと説明。黒田氏から「応急的にということは期間を限定してということか」と突っ込まれると、「期間を切っているわけではない」とし、状況を見守ると述べるにとどめた。

黒田氏は「弁当なら問題はなかったが、給食は教育の一環。レストランに入って、持参したふりかけをかける人がいますか? これはもはや食育ではない」と憤る。川西市の給食は28品目のアレルゲンに対応しているが、「誤ってアレルギーのある子の口に入ったらどうするのか」とせっかくの対応が無駄になるとも。

何より問題視したのが、ふりかけ持参を認めることになるまでのプロセスだ。「普通なら栄養士と議論をするところだが、そうした過程が公文書に残っていない。根拠もなくことが進められ、すべて親と子供任せで無責任だ」という。
https://www.sankei.com/article/20240329-WND7NJ4EVRNJLNTHMOP2SYKXNM/