ここ20年ほどで飛躍的に進展した研究分野に、「系外惑星」があります。系外惑星とは、太陽系の外に続々と見つかってきた惑星のことです。今年2月段階で6千近い数の惑星が見つかっています。なんと太陽系は特殊な存在ではなかったのです。

太陽のような星の回りにある惑星を最初に見つけたのはスイスのマイヨールさんで、1995年のことです。京都で開催した国際会議に招待して親しくお話をさせていただきましたが、とても気さくな方だったのが印象に残っています。いつもニコニコしていて、楽しそうに研究の話をしてくださいました。2019年にケローさんとともにノーベル物理学賞を受賞されています。

じつはこのマイヨールさんの発見は「予想外」の成果だったのです。太陽系のような惑星は、当時の観測精度で見つけることが難しいことが分かっていたのです。だから常識にとらわれていたら、発見に至らなかったでしょう。「そんなこと無理だ」と思い込んでいるからです。

https://www.sankei.com/article/20240306-3HZWGPTQ4RKVBLIN624H2RMUKU/