> 二〇二三年十月七日、パレスチナ勢力は「アルアクサー洪水作戦」を開始しました。日本の報道では「ハマースの攻撃」と言いますが、ガザの解放勢力が一致団結してこの作戦に参加していました。ハマースにアルカッサーム旅団、ファタハのマルワン・バルグーティを指導者と仰ぐアルアクサー殉教者旅団、PFLPの殉教者アブ・アリ・ムスタファ旅団、イスラーム聖戦機構のクツズ旅団などが一丸になっています。PFLPは、ハマースのイスラーム建国路線には反対してきた、にもかかわらずです。では何故こうした大規模な一致した作戦に踏み切ったのでしょうか? パレスチナの生存の闘争が臨界に達するほど人種差別、民族浄化政策が続いたからです。パレスチナ側が仕掛けたというよりイスラエル側の挑発が生んだ結果と言えます。


作品社|パレスチナ解放闘争史
https://sakuhinsha.com/history/30182.html
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重信房子
本体 3,600円
ISBN 978-4-86793-018-2
発行 2024.3

【内容】
なぜジェノサイドを止められないのか?
因縁の歴史を丁寧にさかのぼり占領と抵抗の歴史を読み解く。
獄中で綴られた、圧政と抵抗のパレスチナ現代史。
ガザの決起と、全世界注視の中で続くジェノサイド。

パレスチナの
旗も棺も墓も無く
布一枚で
ガザの地に還る
(重信房子)

解放闘争の主体側からの歴史の証言。

本書は、どこから読んでも良い。興味関心の必要に応じて読みたいところを目次から選んで、パレスチナ中東の歴史と現実に触れることができるように構成されている。

【内容目次】
第一部 アラブの目覚め――パレスチナ解放闘争へ(1916年~1994年)
第二部 オスロ合意――ジェノサイドに抗して(1994年~2024年)