スマートフォンが生活必需品になったことで、家族も知らない故人の“デジタル遺品”が社会問題化している。IDやパスワードが分からずサブスクリプション(定額利用)の解約ができなかったり、スマートフォンにログインできなかったり。遺族が困り果てるケースが急増しているという。

 デジタル遺品は、スマホやパソコンなど故人が使っていたデジタル機器を通さなければ確認できない遺産や情報の総称だ。ネット交流サービス(SNS)のアカウントやネットショップに登録したクレジットカード情報などを指す。

 遺品整理業者比較サイト「みんなの遺品整理」を運営する「ライフルシニア」(東京都)が2~3月、家族の遺品整理の経験がある100人を対象に調査したところ、デジタル遺品の整理について「困りごとがあった」との回答が8割にのぼった。

https://mainichi.jp/articles/20240329/k00/00m/100/345000c