CNNは30日「もし敵国がハワイ諸島のパールハーバー海軍基地、ヒッカム空軍基地、インド太平洋軍司令部、グアム島のアンダーセン空軍基地を攻撃してもNATO第5条（集団防衛）の適用外なので、米国以外の加盟国に防衛義務はない」と報じた。

Pacific Forum（戦略国際問題研究所の環太平洋支部）のデービッド･サントロ代表はCNNの取材に「もしハワイ諸島のパールハーバー海軍基地、ヒッカム空軍基地、インド太平洋軍司令部が敵国から攻撃を受けてもNATO加盟国に防衛義務はない」「何故ならハワイ州はNATO第5条（集団防衛）の適用範囲に含まれていないからだ」「ハワイに住む人々でさせ自分達の州が第5条の適用範囲から外れていることに気づいていない」と指摘した。

NATOはハワイ準州が50番目の州に昇格する10年前に設立され、NATO第5条は「加盟国への攻撃を加盟国全体への攻撃と見なして反撃など集団的自衛権の行使」を規定しているが、第6条は第5条の適用範囲を「欧州及び北米における加盟国の領域」「フランス領アルジェリアの諸県、トルコ領、北回帰線の北、北大西洋地域に属する締約国の管轄下にある島」と規定しており、米国務省も「ハワイ州は第5条の適用外だが第4条の対象に含まれる可能性がある」と述べている。

さらにNATO条約を改正してハワイ州を第5条に含めることについても「他の加盟国も第5条の適用範囲外に領土（フォークランド諸島など）を持っているためコンセンサスを得るのが難しい」と付け加えており、ハワイよりも台湾に近いグアム準州のアンダーセン空軍基地も第5条の適用範囲外だ。

https://grandfleet.info/us-related/lack-of-deterrence-nato-article-5-does-not-apply-even-if-china-attacks-hawaii-or-guam/