能登半島地震で、災害ボランティアのあり方が問われている。発災1カ月が過ぎても、災害ボランティアセンター(ボラセン)を通じて活動しているのは延べ2739人。阪神・淡路大震災では発生1カ月で延べ62万人だった。「ボランティア元年」から29年。自立した市民社会の後退を危惧する声も出る。

渥美さんによると、能登半島での活動を希望する学生もいるが、「SNS(交流サイト)でたたかれる」と萎縮し、被災地入りを諦めているという。渥美さんが副理事長のNPO法人「日本災害救援ボランティアネットワーク」(西宮市)は独自の拠点をつくり、ボランティアを受け入れるつもりだ。

【災害発生後のボランティア】兵庫県の記録によると、阪神・淡路大震災の発生から1カ月間で活動したのは約62万人。1年では約137万人だった。東日本大震災では、災害ボランティアセンターを通して活動した(岩手、宮城、福島県)のは発生50日で約23万人。およそ1年で約102万人。いずれも延べ数。https://www.kobe-np.co.jp/news/society/202402/0017343758.shtml