「スーパーの野菜は解毒作業が必要」…在日中国人が帰省して衝撃を受けた「劣悪な食品事情」
4/2(火) 8:03配信


現代ビジネス
4年半ぶりに中国に帰省して
写真提供: 現代ビジネス

 3年以上に及んだ新型コロナウイルスの流行で中国に帰省できなかった在日中国人は多いが、私の友人の張さんもそのひとり。張さんは今年の春節、実に4年半ぶりに、故郷に帰省した。張さんは日本に住んで30年。日本人よりも律儀でまじめな人柄だが、帰省の感想を聞くと、おだやかな張さんの表情が曇り、少し怒りを込めながら“本音”を語り始めた。

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 張さんの故郷は吉林省の中堅都市。吉林省の省都、長春にある国際空港からクルマで約1時間の距離にある。2月初旬、故郷へのお土産をスーツケースに詰め込んだ張さんが空港に到着すると、母親や親戚たちが出迎えてくれて、感動の再会を果たした。いつもSNSでビデオ通話していたが、直接母親の手を取って抱き合えたことに張さんは心から感激した。

 今回の帰省のため、特別に職場から1ヵ月以上の休暇をもらい、家族で水入らずで過ごすことも楽しみにしていた。

 帰省前、張さんは私にこう語っていた。

 「仕事の関係で、コロナ禍前も、いつも1週間ほどしか帰省できず、慌ただしかったんです。それに、春節の時期は飛行機代も高かったので、家族でお正月を祝うのは、もう10年ぶりくらいでしょうか。今回は長く実家にいられるので、本当にうれしくて、涙が出る思いですよ」

 それから1ヵ月半が経ち、久しぶりに張さんに会ったので、中国の感想をたずねてみた。家族との再会はもちろん、故郷の料理や景色にさぞ感激しているかと思いきや、意外にもそうではなかった。

 「家族との再会はもちろんうれしかったですが、それよりも、もう大気汚染がひどくて、空気が悪すぎて、息ができないくらいでした。一時期騒がれたPM2.5(微小粒子状物質)もあるし、公害がひどいんですよ」

 「ここは工場地帯で、真冬は石炭を多く使っていることも関係ありますが、マンションの窓を閉めていても、細かい砂のようなものが入ってくるし、街を歩いていても、先のほうが霞んで見えないんです。

 これまで私は夏に帰省することが多かったので、気がつかなかったんですね。大気汚染がひどいせいで、地面に積もった雪も黒い。真っ白い雪なんてない。ここは、冬はマイナス30度以下になり、雪もよく降るのですが、日本の真っ白な雪とは大違いでした。この雪にかかった黒いものを自分たちが毎日吸っているかと思うと、ぞっとしました」

https://news.yahoo.co.jp/articles/8900af022c076736313587e3c8c8fabf82658845?page=1